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2025年8月の出会い
    (虫を主として様々な動植物との出会い・行事・新刊の紹介など)

~~8月25日(月曜日)~~

☆35℃~37℃(昨日)の日々が1週間も続いていますが、
皆さま大過なくお過ごしでしょうか。雨も降らないので、
庭や鉢物への朝夕の水やりだけでぐったりです。

友だちにもらった大輪のマツバボタン。その白さで、
水やりの苦労を吹き飛ばしてくれます。



はるかちゃんのヒマワリ」は太い茎から直に、
4つも花芽が出て咲き続けています。生命力がすばらしい!



小さくても、ちゃんとヒマワリ。テレビでウクライナの
広大なヒマワリ畑を見て、ロシアの暴挙がいよいよ許せない。



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~~8月17日(日曜日)~~

☆数日前。お隣との境目のブロック塀の風通し穴に、挟まって
しまったようなでっかいお尻のガマくんを見かけたけど、
あれは真夏の夜の夢だった?と思っていたら、現実でした。

やぁ!ついにお会いしましたね、と、流し目をくれて……。



真っ直ぐに、悠々と濡れ縁の方へ向かっていきます。レンガの大きさと
比べてみてください。4、5年前までは、大小さまざまなガマくんが
棲みついていましたが、巨大さナンバーワン!塀の風通し穴に挟まり
通れなくなるのも当然?何処からきたかは問わずにおきましょう。



縁先の踏み台で蝉の抜け殻を見つけました。今年わが家で、
羽化したのは、3体だけ?昨年は5、6体見つけたのですが。
猫たちが寝静まっている時間帯に羽化出来てよかったね。



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~~8月15日・終戦の日・(金曜日)~~

☆今年は庭にナミアゲハが多く飛来します。あの戦争で
亡くなった310万人もの方々が、日本中でチョウになって、
飛び廻っていて日本の安寧を祈ってくれるような最近の日々……。

そんな折に海沼松世さんが『チョウの設計図』(てらいんく)を
ご恵贈くださり、最近のアゲハと呼応するようで嬉しかったです!
新鮮なタイトルと共に、次々と展開するムシ語にも共感が湧き、
自分の感覚までも研ぎ澄まされるのを感じました。



☆☆繊細なものほど、身体のなかでは、緻密な設計図を
描かずにはいられないのでしょう。「虹」のアリたちは、
巣の上にかかった虹を巣穴に運び込み、虹を眺めます、
あぁ。戦争なんてどこにもない世界がほしいですね☆☆

☆この日はわが家の長女の祥月命日。あれから丸8年。
今も命日を憶えていてお墓参りしてくれた同級生も、
お墓で、飛び廻るアゲハを見たとのこと!きっと、
〇〇ちゃんだ、って思ったそうです😢

娘が可愛がっていた猫たちも15歳を過ぎました。
ソファをベッドにしたら、姉妹の居場所になっています。



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~~8月13日(水曜日)~~

☆旧盆の入り。清里で肌寒いような日々を過ごしてきた
娘の家族が、お土産に高原の花束を届けてくれました。
高原ではもう、コスモスの季節なんですね。



わが家の庭では、4、5年前のお土産・山ウドの花
たくさん咲きました。暑さで葉っぱが日焼けしています。



家の前の車道で、給水する2羽のナミアゲハ。一昨日から
日本のあちこちを襲った「線状降水帯」の欠片のような雨が
国分寺でも降ったので、なんだかホッとしている様子でした。

チョウが喜ぶぐらいの土砂降りでない雨になるよう、
天の神さま!どうぞお願いします_(._.)_



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~~8月9日・80年目「長崎原爆の日」・(土曜日)~~

☆広島の原爆の日を書いた6日の「A Broken Promise」には、
日本語での「あとがき」があります。9日に読み返しました。
表現不足や書き足りていない点もあるのですが、36年前と
少しも良くなっていない世界の諍いが嘆かわしいです。


*********

 あとがき

 

 “人間はなぜ戦争をするのか”については、いくつかの節があるようです。

 まず、生まれながら持っている攻撃性によるという動物行動学者の説。私は無意識のうちにこの説を信じていたむきがあります。というのは、この物語『壊された約束』を書くにあたって調べた本の中で、戦争をしない民族、攻撃を回避する生き方を子どもたちに示す民族が存在することを知り、ほっとする一方で納得するまでに時間がかかったからです。

 その民族とは、オーストラリアのアボリジニ、アメリカ・カナダのイヌイット、マレー半島のセマン族、フエゴ島のヤ―ガン族等の、今では少数民族と呼ばれる人々です。

 ところが、高度に発達した文化における戦争では、戦争の決定を下す人と戦場で戦っている人が別々で、単なる攻撃性では片づけられない冷静な計算に基づく場合が多いという事実もあります。エノラ・ゲイ号は、まさにこの冷静な計算に基づいて飛ばされ、原子爆弾を投下したのでした。

 なぜ、戦争をするか、もう一つの説は、戦争は社会内部の結束を固め、社会内の緊張のはけ口を作り出し、退屈な日常に変化を与えるという説――。

 また、他の説では、戦争が人口、技術、資源、自然環境からなる大きな生態学的体系の一部を成し、これらの要因がうまく作動するような均衡状態をつくり出す機構だと考えるーー。

 現代は核の時代だといわれます。皮肉にもこの驚異的な破壊力を持つ核が、大規模な戦争を抑止し、大国間の均衡を保っているともいえます。が、一方で核戦争の火ぶたを切るものが、誤解、コンピューターの誤作動、事故、権力者の狂気などであることを考え、人類の未来に暗たんたる思いを抱いている方も多いことでしょう。

 けれども、私たちは少数民族の人々に倣って、自らの手の届くところで、戦争を回避する術を模索していきたいものです。いじめを学校という社会の緊張の心理的はけ口として捉え、家族あるいは親族、もう少し広がって民族同士の小競り合いや、増え続ける犯罪をも退屈な日常社会に変化を与えるもとととらえれば、平和を装っている私たちの身辺にも、小さな戦争はあるのですから。

 

 戦争の陰には、数知れない人々の犠牲が積み重ねられています。この物語の隼人や冬馬、そしてエノラ・ゲイ号の乗員たちさえもそうした犠牲者だといえます。若いみなさんが、彼らの苦しみ、複雑な立場を“ぼく”と共に追体験してくださればうれしいと思います。

   1989年
11月                                      西沢杏子


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~~8月6日・
80年目「広島原爆の日」・(水曜日)~~

☆「茸小説」で星空文庫でも人気の山内兄人さん針鼠の本棚
草片文庫)が、拙著『A broken promise』(壊された約束)を本にして、
表紙の茸雲もこの小さな物語のために彫って下さったのは
2019年の8月6日でした。当HPでは何回かご紹介しましたが、
80年の節目の年に再掲載することにしました。
(以前に掲載した作品はサーバーの都合で読めなくなっています💦)


☆彡読みづらいかもしれませんがご高覧いただけましたら有り難いです☆彡


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壊された約束』(A broken promise)西沢杏子・作 山内兄人・絵


 



               ~

 2019年8月6日の早朝。
 中学生になったぼくは、いま、広島市にいる。太田川にかかるTの字型のユニークな橋、相生橋のたもとに
いる。
「この木陰で、待っていてくれ」
 レンタサイクルにまたがった隼人おじいちゃんは言った。ちょっと緊張している。
「気をつけて行ってきてね」
 ぼくは心配しているのを顔に出さないようにして手を振った。
 おじいちゃんはここから8キロも離れた村へ、トマトを一個買いに行くという。戦争中、おじいちゃんが疎開していた村だ。
 広島はおじいちゃんが育った町。それなのに、おじいちゃんは広島で過ごした少年時代について、これまでぼくに話をしたことはなかった。きのう新幹線のなかで、これまで集めていたという新聞の切り抜きを見せたり、さまざまな打ち明け話をするまでは……
 これまで、おじいちゃんがなぜ広島へ来なかったのか、その理由をぼくははじめて知った。
 おじいちゃんは、この広島で、自分の健康だけでなく、もう一つ、大切なものを失っていた。

 ボーン、ボーン、ボーン……
 1945年8月6日――
 柱時計がのどかに時を知らせた。
「わっ。こりゃあ寝すぎてしもうた! 7時になっとる!」
 隼人は飛び起きた。冬馬との相生橋での約束は8時。隼人は土間のわらぞうりをつっかけ、前庭へ出た。おじさんの家の周りの庭は、夏の花で囲まれ、花の向こうに、トマトやナス、スイカ、サツマイモ畑が広がっている。
 父さんが出兵して、隼人と母さんは二人だけになり、おじさんの家に疎開してきている。だから、母さんはいつもおばさんの手伝いばかりだ。畑の草取りに夢中な母さんは、隼人に気がつかない。
 隼人はおじさんの荷馬車のある納屋に行った。空っぽだった。荷馬車で広島の町へ出かけるおじさんの荷台に潜り込むつもりだったのに。おじさんはもう町へ行ってしまったのだ。隼人はたった一人で、しかもあと1時間で、相生橋に辿り着かなくてはならない。
 広島の町に住んでいたときは、空襲警報のサイレンが、昼も夜も鳴りひびいた。アメリカの爆撃機B29に、だれもがおびえていた。B29が落とす爆弾が、これまでにいくつもの町を破壊していたからだ。
 隼人は町に残っている友だち、冬馬のことが心配でたまらない。会いたくてたまらない。家が鍛冶屋をしている冬馬は、いっしょに疎開ができなかった。両親を手伝って、弟や妹のめんどうをみなくてはなら
ないからだ。そんな冬馬に隼人は手紙を出していた。

 冬馬へ

 元気か? これはひみつの手紙だ。こっそり読んでな。ぼくは村をぬけだすことに決めた。冬馬とエビたちのことが気になって、じっとしておられん。バクダンが落ちたら、冬馬はいちもくさんで逃げろ。
ぼうかよう水のヒゲピンとデメマルは、ぼくといっしょにそかいするか、太田川にもどすか、二人でよかみちをかんがえよう。
 6日の朝早く、おじさんがやさいをうりに町へ行く。ぼくはその馬車のにだいにもぐりこむ。冬馬はヒゲピンとデメマルをバケツにいれて、あいおい橋のいつもの土手へこいな。時間は8時。みやげにトマトを持っていくぞ。やくそくげんまん。
                           隼人より

 時間がない。隼人は焦った。おじさんの馬車は、もうどこにも見えないから、一人で行くしかないのだ。大急ぎで、でも用心深く、トマト畑にもぐりこんだ。草取りをしているおばさんと母さんに見つかったら、
一大事だ。赤く色づいたトマトをすばやく一つもぎとり、ハンカチでくるんだ。
 畑を出ると、一目散に駆けだした。
 とたんに胸がどきどきし始めた。
 たった一人で村をぬけだすことが、おそろしいことに思われた。だけど、隼人は行かなければならない。村を流れる川にそった土手道を、広島の町へ向かって走り出した。

――
ちょうどそのころ、原子爆弾を積んだB29エノラ・ゲイ号は、広島めがけて接近しているところ   だった――

               ~

 ぼくは腕時計を見た。おじいちゃんが、もどってくると約束した8時だ。たくさんの人々が、平和記念公園に向かって集まってくる。
 花束をだいた人、千羽鶴をさげた人。外国人の姿も見える。線香の匂いが、ただよってくる。多くの人々の静かな動きのなかに、セミの鳴き声が、やかましいほど降ってくる。
 ぼくはスマホをポケットに入れた。スマホでゲームをしながら、おじいちゃんを待っていたことが、急に恥ずかしくなった。
 木立の向こうから、原爆ドームがぼくを見ている。
 おじいちゃんが新幹線のなかで話した日本の戦争、その始まりや終わり。原爆で骨組みだけにされたあのドームは、戦争の無惨な終わりを体験し、記憶している。
 ぼくはドームに圧倒され、もぞもぞと体を動かした。朝日がさしているのに、寒気をおぼえた。ぼくは、なんてなんにも知らずに中学生になっていたのだろう! 学校で勉強しただけで、戦争のことをなんでも
知っている気になっていた。
 同じ家で暮らしているおじいちゃんのことでさえ、ちっとも知ってはいなかった。おじいちゃんが白血病にかかっていて、何年も治療を続けている原因が、この広島にあったことも、きのうはじめて知った。

――
広島上空、視界良好。原爆の投下目標、相生橋がくっきりと見えるーー

 おじいちゃんが旅行鞄から出して見せてくれた本のなかの、エノラ・ゲイ号の乗組員の会話が、町の雑音といっしょに聞こえたような気がした。

 隼人は目を吊り上げて、土手を走っていた。おじさんの村がどんどん遠くなる。でも、遠くなるだけ、冬馬と相生橋が近くなる。ヒゲピンとデメマルを助ける方法を決めたら、冬馬と思いっきり遊ぶぞ、と隼人は思った。
 釣りもいいな。泳ぐのもいいな。相生橋の欄干から飛び込むことだって、二人はこの夏からできるようになっていた。
 村の川が太田川と合流するあたりまでくると、隼人の不安は一気に吹き飛んだ。ここまでは隣の兄さんと、遊びにきたことがある。ほっとすると、急におなかがすいてきた。朝ご飯も食べないで、出てきてしまったのだ。暑くてのどはからから。
 食べてしまおうか、ハンカチにくるんだトマト。いや、いかん。これは冬馬との約束のトマトだ。人の物をとったり、約束を破ったりする子がいたら、戦争に負けると、先生がいわれた。
 欲しがりません、勝つまでは、だ。もうすこしのがまん。もうすこしで町へ着く。
 隼人はふたたび走りだした。


――
エノラ・ゲイ号の中では、すでに原爆の投下準備が終わっていた。緑色の安全プラグは、赤いプラグにとりかえられ、原爆はいつでも使える兵器になっていたーー


              

 ぼくが、土手に男の子がいるのに気がついたのは、腕時計で8時10分をたしかめたときだった。白い半ズボンだけで、上半身裸の男の子。真っ黒に日焼けして、小さなバケツを提げている。
 男の子はバケツを両足の間に、しっかりはさんですわった。はだしだ。いがぐり頭のあちこちに、ひっかきむしったあとがある。
「待ってろ。もうじき会えるぞ」
 男の子はバケツの中に首を突っ込むようにして、話しかけている。
 なにが入っているのだろう。後ろからのぞきこんでみた。銀色に透きとおった殻、長い触覚を持つ2匹の川エビだ。
 8月6日の朝、8時。相生橋の土手。2匹の川エビ……
 もしかすると、この男の子は?

 隼人は川に沿った土手を走り続けた。
 右のわらぞうりの底が、へたり始めた。靴をはいてくればよかった。村で靴をはいていて、町の子はぜいたくだと言われてから、隼人は靴をはかない。
 道ばたの笹やぶに、右のわらぞうりを投げ捨てた。左の方はまだはけるかな、とかがんだ瞬間だった。
 土手下の川面が、ぎらっと光った。
 爆弾だ! 川中の魚が、爆弾にやられて腹を見せたんだ!
 と、思うまもなく、隼人もまた笹やぶの中へ吹き飛ばされていた。

――
8時15分、原爆はついに落とされ、相生橋の上空、600メートルで炸裂した――


               

 平和記念公園の鐘が鳴り出した。
 ぼくの全身が、しゃんとなった。まるで、ぼく自身が原爆の放射能を浴びているような。エノラ・ゲイが、いまこの瞬間、ぼくの頭上に原爆を落としたような。ここで、おじいちゃんを待っていたおじいちゃんの
友だちに、ぼく自身が重なっているような。
 ぼくは、しびれるような懐かしさにおそわれ、男の子のいる土手を見やった。男の子は、いなかった。土手のどこにも。橋の上にも。
 ぼくはこのときになって、周りの人々が、その場に立ち止まり、目をつぶり、じっと、うつむいて、黙祷していることに気がついた。
 人間だけではない。相生橋、ドーム、そこらの石ころまで、息をひそめていることに気がついた。
 思い出している!
 想像している!
 1945年の8月6日を! 8時15分を!
 ぼくも目をつぶって、黙祷した。
 と、ぼくの体の中で、すさまじい爆風が起こり、相生橋をゆるがした。おじいちゃんの友だちを焦がした熱線が、ぼくのまぶたをひきつらせた。
 バケツがひしゃげ、赤く焼け、年月を経て夏草に埋もれていく様が浮かんだ。

――
おお、神よ!我々はいったいなにをしたのでしょうーー


 原爆を落としたエノラ・ゲイの乗員の叫び声が、「なぜ、人間は戦争なんかやるんだろうな」と、つぶやいたおじいちゃんの声と入り交じった。
 われに返ると、おじいちゃんが自転車にまたがったまま、ゆらりと立っていた。ぼくは駆け寄った。
 おじいちゃんを助けて、自転車を止めた。
 その場にうずくまったおじいちゃんは、しばらく両手をにぎりしめていた。
「また、ちょっぴり遅れたぞ、おじいちゃん」
 ぼくは小声で言った。おじいちゃんは顔をあげずにうなずいた。
「もう一度、来年、やり直さなくちゃね」
 おじいちゃんは、すこし間をおき、深呼吸をするように、大きくうなずいた。
「うれしいぞ。そんな風に言ってくれて」
 おじいちゃんはやっと顔を上げ、ぼくの目を見て微笑んだ。
「トマトは? トマトはちゃんと買ってきた?」
 ぼくがきくと、おじいちゃんは自転車のかごの紙袋から、真っ赤なトマトを一つ取り出し、土手の夏草の上に置いた。
 大きなトマトを置いたとたん、おじいちゃんが、はっとするのがわかった。急に犬のようにはあはあいいながら、トマトのわきの草をかき分け、なにかをほじくり出した。
 赤錆びて、ぺしゃんこで、泥のついたそれを、おじいちゃんは熱心に調べた。
「ブリキの取っ手が、あったとこだ」
 おじいちゃんは、丸い穴を指さした。
「この厚みのあるとこが、底だよ。なっ!」
 ぼくは首をかしげた。
 74年も前のバケツの欠片が残っているはずないよ、と思ったけれど、おじいちゃんの気持ちを思うと言葉にできなかった。
「バケツだぞ、これ。ヒゲピンとデメマルを運ぶのに使ってた……
 おじいちゃんは、さっきの男の子が持っていたバケツのことを言っているのにちがいない。目の前の物は、つぶれた空き缶のように見えはしたけれど、ぼくはうなずいていた。
「あいつの名前が、ここに書いてあった」
 バケツの底だというところを、おじいちゃんは指さして言った。
「745年も、経ってしまったんだよ、おじいちゃん」
 ぼくはやっと、それだけ言った。
「そうだな、そうだったな。冬馬は74年前に、一度、死んでしまったのだったな」
 ぼくは驚いて、おじいちゃんを見た。
 ああ、そうさ。というように、おじいちゃんはぼくを見つめ返した。
 それからもとの場所に「バケツ」を置き、トマトをその上にそっと乗せ、背中を丸めて手を合わせた。
 鳴り止んだ鐘が残した余韻が、やさしくおじいちゃんを包んだ。
 じっとりと汗のにじんだおじいちゃんのシャツ。ぼくはシャツの背中をつまんで、川風を入れてあげた。
「ありがとな、冬馬」
 おじいちゃんは子どもみたいに鼻をすすりあげ、かすれた声で、ぼくの名前を呼んだ。
                                           
                                          (終わり)

☆彡この作品の初版は高校生の副教材として山口書店より「A Broken Promise~A Summer Day
in Hirosima~」(磯貝洋子訳)というタイトルで1990年に刊行されました。絶版になり、
出版社の了解を得て、2016年の国分寺市平和祈念式での朗読のために書き直し、更に、2019年に
手を入れたものです☆彡

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世界中がきな臭い現代。多くの悲劇を生む原爆のような兵器が
二度と使われることのないことを切望します

                         

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~~8月5日(火曜日)~~

7月22日にご紹介したヒマワリの花。実は阪神淡路大震災で
亡くなられた「はるかちゃん」宅の跡地に咲いたひまわりだと
送って下さった先生に教わりました。先生は、毎年、育てられて
いるとのこと。4メートルを超すほど高く真っすぐ育つので、
はるかちゃんに届きたいように思えてきます。観ていると、
元気が出る不思議な色のひまわりですよ(。・ω・。)ノ♡

はるかのひまわり絆プロっジェクト



7月22日は大きい花だけでしたが、細い茎の方も開花。
大きい方はタネができそうで、わき目が3本も出て、
そちらも開花し始めています。

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~~8月1日(金曜日)~~

☆暑い暑い6、7月でした。わが家のガレージ(屋根付き)の
温度計では、7月29日の37℃が最高記録でした。
こんな猛暑で、セミの声もほとんど聞こえません。

家の前の電柱で羽化したアブラゼミ。抜け殻が小型です。



水槽で溺れていたマルカメムシ。近くの葉っぱに移したら、
ひっくり返りました。全然焦らないのは見習うべきか?!



今度は指から離れず、堂々としています。



大豊作だった縁側菜園のミニトマトもこの一個でお終い。
ルビーに負けない輝きで、毎朝楽しみに眺めました。



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